ミランダ・A・シュラーズ著 『ドイツは脱原発を選んだ』

ドイツは脱原発を選んだ (岩波ブックレット)

ドイツは脱原発を選んだ (岩波ブックレット)

ドイツがどう原発に対峙してきたのか知りたくて本を探していて見つけました。アメリカ出身の著者は、Freie Universität Berlin の教授で、2011年3月からドイツ政府原発問題倫理委員会委員をしているとのこと。ドイツの中の人って感じは強いですが、ドイツ内外双方の視点から、ドイツが脱原発路線にシフトした経緯を紹介しています。何で日本はこうなっちゃったんだろうというところは、最後の数ページで市民エネルギー研究所の代表、安藤多恵子さんが解説しています。60ページ+で薄くコンパクトにまとまっています◎ 学ぶところが多いです。

ただ、本書が出版されたあと、下のような話も出てきています(著者も太陽光発電は割高で、他の再生可能エネルギーを活用する必要性については言及している)。実際、ドイツでヒッチハイキングした時に乗せてくれたおじさんが太陽光パネルの設置業者かコンサルタントかで、「買取価格見直しとか言ってやってらんねーよ!政策ころころ変えんな!」と怒っていたのを思い出します。

原発推進派の人の意見も知りたいと言ったら、大学・大学院時代の友人が藤沢数希さんの本がいいよと教えてくれました。推進派っていうより、タイトルだけ見ると、反反原発って感じなのかな?藤沢数希さんのブログ「金融日記」好きで時々読んでいて、早速週末にこの本読んでみたいです。

「反原発」の不都合な真実 (新潮新書)

「反原発」の不都合な真実 (新潮新書)

個人的には、今のところは、依然、土地毎に向く方法でなるべく再生可能エネルギーを利用して、核分裂/核融合の違いはあるにせよ原発の量は減らしていくのがいいんじゃないかなと思っています。

考えることが多いね。でも事故からは学ばないといけないです。

■ 追記

著者の対談のアーカイブがありました。ご心配なく、日本語です。しっかし日本語が流暢すぎてびっくりする、、、すごい。
2011/6/2 ベルリン自由大学教授 ミランダ・シュラーズ先生