東海林弘靖 著 『日本の照明はまぶしすぎる』

図書館にミランダ・A・シュラーズ著 『ドイツは脱原発を選んだ』を借りに行った時に、新書コーナーで偶然目にとまった本。もう、「そうそうそう!ほんとにまぶしすぎ!」と手にとりました :)

日本の照明がどう変なのか、どうしてこうなっちゃったのか、どうしたら直るのか。震災以降に書かれた本で、震災後の節電、消灯にも突っ込んでいます。思い入れいっぱいに語られていて、こういうのって新書のいいところですよね。

高度経済成長期の急成長の中「照明は明るければ明るい方がいい」と明るさと豊かさがくっついた変な価値観が育ってしまったこと、思考停止状態で蛍光灯万歳になってしまったことが問題の根底にあるようです。蛍光灯でピカーって明るいの気持ち悪いですよね。多分同じように感じている人は多いんじゃないかな。

1990年代に当時の通商産業省が推進した「ニューオフィス化推進」の指針として、オフィスの明るさとしては750ルクス以上が適当であるという実施目標が出されたため、一般的なオフィスのほとんどはこの指針に沿った照明を設置しているからです。

でも世界標準は全然こんなに明るくない。住宅の中もまぶしすぎで、一灯で一室を隅々まで明るくしようとするのは日本くらいなもののようです。

そんな中で、すぐにできる工夫は結構あって、必要に応じて光の量を減らす、多灯分散にする、色を変えるなど、シーンに応じた気持ちのいい光を作る方法やおもしろいアイテムが紹介されているのですが、それはネタバレになっちゃうので、実際に本を手にとってみてください :)