変なことを言っても大丈夫な人たちとのつながりはとても大事

# リンツでアルスエレクトロニカフェスティバルを楽しみつつ、コンペやコンテストに提案書を書いたり試作品を作ったり、ひょんなご縁でウィーンに連れて行ってもらったり。…ブログの更新が滞っていました(^^; 久しぶりの更新です。

コンペやコンテストのアイディアの中には、翌朝見直してみると「ちょwそれはwww」と自分でも突っ込みたくなる妄想が多々あります。ええ、山のように。

ただ、それら海のものとも山のものともつかないアイディアでも、臆せず意見を聞ける友人・知人が何人かいるんですね。「こんなのどうどう?」とメールやチャット、対面で聞くと、思いもよらないフィードバックをもらえます。今顔を思い浮かべてみると、good great excellent 文化の人たちで、「ちょwww何これwwwでもいいねwこうしたらもっとおもしろくない?」と付き合ってくれます。ありがたや。

否定しない人に意見を求めて逃げていると言われるとそうかもしれないのですが、「え…何それ…」とどん引きされたり、「ここ駄目じゃん、そこ直さないと、あれと同じじゃない?」と否定から入られたりするより実りは多いし、クリエイティブにもなれようってものじゃないか(と思う)。

ハッカーと画家』の第三章「口にはできないこと」には以下のような一節があります。

アイディアは話すことでもっと多くのアイディアを生み出してゆく。したがって一番良い方法は、できれば少数の何でも話せる信頼できる友人を持っておくことだ。これはアイディアを培う方法というわけでなく、友人を選ぶよい指針にもなる。とんでもないアイディアを聞いても飛び上がらないような人こそ、知り合って面白い人たちだからだ。

『[ハッカーと画家』の第三章「口にはできないこと」

Talking about an idea leads to more ideas. So the optimal plan, if you can manage it, is to have a few trusted friends you can speak openly to. This is not just a way to develop ideas; it's also a good rule of thumb for choosing friends. The people you can say heretical things to without getting jumped on are also the most interesting to know.

What You Can't Say

久しぶりに読み直したら、「友人を選ぶよい指針にもなる」とも書いてあるんですね。なるほど。私は外国に住んでいる人、外国出身の人、独立して仕事をしている人、アーティストに弱いのですが、多少のことでは飛び上がらなさそうな多様すぎる経験を持っている人たちに魅かれているのかも。

あと、言う側のもう一方、聞く側としては、自分自身、飛び上がらないようにありたいとも思います。「ええ!?」とお尻が浮きかけても「常識を疑おう」の精神で、何で飛び上がりかけたのか考えてから飛び上がっても遅くないよね。常識なんて場所を超えて、時代を超えたら非常識だった…なんてことはよくある(^^; 頭ごなしに自分のちっぽけな常識で否定して、楽しい経験をするチャンス、誰かが世界をおもしろくするきっかけをつぶしちゃもったいないよね。

そんなこんなで、とんでもないことを言っても飛び上がらない人たちに感謝しつつ、彼らを愛しつつ、私もその一部でありたいと思うのでした。

ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち

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