本当に知らないことがいっぱい 『日本人が知らないウィキリークス』 おもしろい!

日本人が知らないウィキリークス (新書y)

日本人が知らないウィキリークス (新書y)

手に取る前は、著者7人ってどんなになっているんだろう…と思いましたが、読み始めると、知らないこと満載でもりもり読んでしまいました。

特によかったのは、八田真行さんの「ウィキリークスを支えた技術と思想」と、小林恭子さんの「ウィキリークス時代のジャーナリズム」でしょうか。これはきっと私のバックグラウンドと関係していて、読む人によって気に入る章は変わりそう。もちろんほかの章も興味深く読めて、実際、読み始めた時には、ちょっと難しいなあ…と思った第7章「主権の溶解の時代に」では、WikiLeaksの創設者ジュリアン・アサンジ氏が耽読したという本に言及していて、読みたい!と(カフカの『変身』、ケストラーの『真昼の暗黒』、ソルジェニーツィンの『収容所群島』)。なので、おもしろい!!!だけで読み進められない、硬めの章もあきらめずに読み進めるの推奨です(^^)

ジャーナリスト、研究者、エンジニア、インテリジェンスの専門家などなど、有識者がここまで深く新書で!という盛りだくさんの1冊。これが798円だなんて信じられません。ちょっとでも気になった人はぜひ読んでみてください。時代を読み解く手掛かりになると思います。

■ 何でWikiLeaksに魅かれるのだろう

彼らの善悪はわからないけれど、なぜか、WikiLeaksとは何か、根底にある思想は何か、世界はこれからどうなるのか、そんなことを理解したい…と強く思うのです。何というかもう本能?記事を読んだり、本を読んだり、記事を書いたりしながら、手さぐりで考えています。さっき、楽しみにしていた独シュピーゲル誌の記者の『全貌ウィキリークス』が届いたので、読みながら考えます。

全貌ウィキリークス

全貌ウィキリークス