会社で働くことと起業すること

先日、「失敗してもダメージの少ない起業とその効用」の話になり、面白い考え方だなあと思ったのでメモを残したいと思います。

特に魔法のような何かではなくて、「仕事や趣味の延長として、小資本で週末に自分の事業をはじめて、軌道に乗ったら、会社を卒業して本業にする」というのはどうだろうという話です。

おどろいたことにNHKでもそんな副業の話が。
http://www.nhk.or.jp/kaisha/archives/100523/index.html

「会社をやめる」というと、「教育にいくらかかっているんだ」とか「後に残された人の迷惑を考えろ」とか、特に雇っている側から後ろ向きに語られがちです。でも「卒業」ととらえると、会社を去る人も責められている苦しさはないし、会社にもポストがあいて、企業にとっては社内が停滞しがちでなくなるだろうし(多分)、企業に職を求めている人も雇われるチャンスができていい。ふむふむ。

今って不況の影響もあるのか保守的で、正社員信仰がとても強くて、それを悪くいうつもりはないけれど、みんなが雇用を求めて、あんまり雇用を創出している人がいないような気がします。本屋さんの企業本のコーナーに行っても、企業の分析やマネジメントの本ばかりで、企業の作り方やはじめ方の本がほとんどない…。作らないことには分析もマネジメントもできなかろう! と思うのは私だけでしょうか。

ああ、愚痴はいかんいかん。

で、起業のハードルを何となく高く感じるのは、

  • 「資本が必要なんじゃなかろうか・・・」と思い込んでいたり
  • 「会社をやめるなんて・・・」といつの間にか二者択一に考えてしまっていたり

そんなことが原因なのかもしれません。

ひとつめの資本の問題については、業種にもよるけれど、バーチャルオフィスや行政のサポートを利用するなどすると、固定費はかなり下げられるようです。もうひとつの方は、何も二者択一ではなくて、余っている時間にやってみれば特にダメージも大きくないのでは?と。副業禁止規定などあるとは思いますが、それさえクリアすれば。知人で、副業禁止の会社で働いているけれど、人事と交渉して、将来のカフェ開業に向けて週末にカフェでアルバイトをしているという人がいます。何でも駄目もとでやってみないとね!

とそんなことを話し、考え、やっぱり、正社員ポスト争奪戦ではなくて、雇用を創出する人が必要なんじゃなかろうかと思うのでした。

ここら辺の書籍がおもしろいです。できないと言うことなかれ、おもしろいことがあったらどんどんチャレンジするのだ:

貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する

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フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか

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