「ひたすら前向きに学ぶ」と「やってもできないと知って幸せになる」
ある意味対極にある二冊を併読していました。『ウェブで学ぶ』と『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』です。どちらもおすすめですが、二冊併読するのはもっとおすすめです。
■ 梅田望夫, 飯吉透 著 『ウェブで学ぶ』
ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)
- 作者: 梅田望夫,飯吉透
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/09/08
- メディア: 新書
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実際に読んで見ると、確かにウェブで学ぶことが熱く語られているのですが、一方でウェブで学ぶという行為や動きを暑苦しく感じる人もいるだろうねという点にも触れられています。あとは、ウェブで学ぶ万能!とただただ礼賛するのではなくて、膨大なコンテンツからどう興味に合致するものを見つけ出すのは現状困難だし、みんながみんな学習のモチベーションを維持できるわけではないなど、ウェブで学ぶことについてまわる問題についても議論されていて、何というか、読み終える頃には若干引き気味だった気持ちも薄らぎました。ちょうど読み始めた頃に、iTunes Uで提供されている東大の「学術俯瞰講義」がおもしろいよとビブリオバトルで教えてもらったのもよかったのかも。
▽ http://itunes.apple.com/us/podcast/id275343660
この本を読んでよかったのは、漠然と「講義公開の流れはあるな」と個別に講義を楽しんでいたところで全体像を把握できたこと。iTunes UやOpen Course Wareから興味が広がって、時と時間を超えて日と共に学ぶことを考え始めたこともよかったです。
というわけで、私と同じ気持ちで読むのを躊躇している人は、臆せず手に取ってみてくださいな。思っている以上の収穫があるはず。変な戸惑いで世界の新しい学習の潮流を知らないなんてもったいない!
■ 橘玲 著 『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/09/28
- メディア: 単行本
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- 作者: 堀江貴文
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2009/07/10
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謎が多い橘玲さんですが、「ぼくは…」で始まる過去のエピソードに触れる部分がちらほらあり、楽しく読めました。
「やってもできない」ことを知っても、そう悲観することはなさそうです。それを自覚した上で、幸せになることを考えればいいだけなのだから、という一冊。
そんなこんなの二冊でした。学びの未来を前向きに考える『ウェブで学ぶ』と、「やってもできない」現実を冷静に考える『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』、どちらもおすすめです。
次は何を読もうかな(^^)
■ 余談
橘玲さんと言えば、小説も。私のノマド的生活への憧れは、橘小説の影響が大きい気がします。
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/07/26
- メディア: 単行本
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- 作者: 橘玲
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